内容説明
知的重視の教育からの転換が唱えられて久しいが、わが国における旧来の伝統的教育制度は未だに根強い。本書では、人間と社会環境の相互関係の中で民主主義的に定義づけされている、時代・社会ごとに可変的な学力・能力論「キー・コンピテンシー」論の理念および制度化プロセスを丹念に辿ることで、この閉塞した状況の打開を志向する。グローバリズムを無批判に受容することの危険性を喝破した前書『ネオリベラル期教育の思想と構造」の続巻!
目次
序章 キー・コンピテンシーとは何か(二項図式から三項図式へ;ヴィゴツキー ほか)
第1章 働き方と学び方の変化(シンボリック・アナリスト論―新しい労働の登場;産業構造の変化 ほか)
第2章 クリエイティブ・クラス(クリエイティブ・クラス発見の前史;クリエイティビティへの注目 ほか)
第3章 キー・コンピテンシー(なぜ、コンピテンスを問題にするか;OECDによるグローバルな教育行政の構築 ほか)
第4章 DeSeCoの後で(キー・コンピテンシー論の光と影;PISAとコンピテンス・レベル ほか)
著者等紹介
福田誠治[フクタセイジ]
1950年岐阜県生まれ。1979年より42年間都留文科大学に勤務。前都留文科大学学長、前都留文科大学理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。