内容説明
世界最高峰の公立研究大学群の競争性と多様性。カリフォルニア大学は、州立大学としての財政的・社会的制約を受けつつも、財政豊かな私立大学であるハーバード大学やスタンフォード大学、MIT等と伍し、教育と研究の双方において世界的な卓越性を有してきた。本書は著者がカリフォルニア大学総長本部に客員研究員として在籍した機会に、大学関係者への詳細なインタビューや文献調査等を行い、州立大学でありながらアメリカの名門大学の地位を維持してきた大学のガバナンスと戦略、根底にある価値観を明らかにした最新の好著。
目次
第1部 カリフォルニア大学の組織構造(基本構造;理事会と大学の自律性;マルチキャンパス・システムと経営組織;シェアード・ガバナンスと教員組織)
第2部 財政(財政構造と状況;授業料と経済支援;資産運用)
第3部 教育の質保証(アクレディテーション・システムと内部質保証;教員をとりまく環境と評価)
第4部 社会との結びつき(アカウンタビリティと情報戦略;地域の教育力の向上;地球規模課題への貢献)
著者等紹介
清水彩子[シミズアヤコ]
東京大学法学部卒業。2006年文部科学省入省。大臣官房国際課、高等教育局国立大学法人支援課を経て、2009年より2年間、財務省主計局に出向。同局調査課においてギリシャ財政危機、法規課において東日本大震災後の原子力損害賠償に係る立法等を担当。その後、初等中等教育局初等中等教育企画課企画係長、幼児教育課専門官、教育課程課専門官。2016年から約1年半、カリフォルニア大学総長本部客員研究員。その後、埼玉県戸田市教育委員会教育次長として小中学校におけるプロジェクト型学習(Project Based Learning)等を推進。2019年から文部科学省研究開発局環境エネルギー課課長補佐として、地域の脱炭素化に向けた分野横断的研究開発事業や気候変動対策に係る大学間連携組織を立上げ。2021年より初等中等教育局財務課課長補佐(現職)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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