内容説明
核軍縮についての議論が様々な課題を抱え難航しているのに比べ、通常兵器の軍縮はわずかながらも着実に条約等の履行が進んでいる。対人地雷、クラスター爆弾、小型武器といった従来の通常兵器に加え、武器貿易条約やAIなどの科学技術の進歩に伴う「殺人ロボット兵器」の現状およびその法規制についての最新の動向。外交官として数多の関連会合にも出席するなど軍縮問題に最前線で携わってきた著者渾身の一冊!
目次
第1部 冷戦後の通常兵器(対人地雷禁止条約とクラスター弾条約の現状と課題;小型武器軍縮の発展の歴史―小型武器行動計画の実施から見て;銃器議定書の概要と我が国における締結に向けた今後の課題)
第2部 武器貿易条約の成立と発展(武器貿易条約(ATT)―関連する条約等国際文書から見て
軍縮・不拡散分野の国際法立法―武器貿易条約を事例として
条約実施体制の構築―武器貿易条約を事例として
第4回武器貿易条約(ATT)締約国会議と最近のATTの概要)
第3部 自律型致死性兵器システム(LAWS)を巡る議論の進展(新たな技術と国際法の適用可能性―自律型致死性兵器システム(LAWS)を事例として
自律型致死性兵器システム(LAWS)を巡る最近の動向
AI兵器等に見られる新たな兵器の国際的な規制を巡る議論の動向
特定通常兵器使用制限条約(CCW)の発展の歴史―その成立からLAWSの議論まで)
通常兵器軍縮の今後の課題
著者等紹介
福井康人[フクイヤスヒト]
広島市立大学広島平和研究所准教授。1964年兵庫県生まれ。2013年パリ第1大学法科大学院修了。1998年外務省入省後、人権難民課、報道課、軍備管理軍縮課、不拡散科学原子力課、国際組織犯罪室、国際平和協力室、軍縮会議日本政府代表部、在ルーマニア日本大使館、南山大学外国語学部(客員教授)等で勤務。2015年3月外務省を退職し、同年4月広島市立大学広島平和研究所に赴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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