甲子園でよく聞く「モンキーターン」、名曲をパチスロからアルプスに持ち込んだのは「カリスマ」

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 夏の甲子園もついにベスト16が出そろった。日本一を目指す球児らの背中を押すアルプススタンドの応援もこれまで以上に熱量が高まるというところだが、最近の応援でやたらと耳にするのが、チャンステーマ「モンキーターン」だ。プロ野球千葉ロッテのチャンステーマとして知られるが、実はこの曲、もともとはパチスロ「モンキーターン」の当たりのBGMで、正式タイトルは「SGラッシュ優勝戦」という。作曲家のジントシオさん(42)が野球応援用に編曲して多くの野球ファンに広まった。“野球応援歌のカリスマ”とも呼ばれるジンさんに名曲誕生の秘密を聞いた。(デジタル編集部 古和康行)

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高校野球にはそぐわないのでは……

 「正直、高校野球でここまで使われるようになるとは夢にも思っていませんでした。そもそも仲間内の雑談で軽い気持ちで作った曲ですし……」

「美爆音」を響かせる習志野高校吹奏楽部員ら(2019年撮影)
「美爆音」を響かせる習志野高校吹奏楽部員ら(2019年撮影)

 夏の甲子園まっただ中の8月12日、オンラインで取材に応じたジンさんは、「モンキーターン」の大流行について、うれし恥ずかし、といったところだろうか、少し複雑な表情を浮かべた。

 「モンキーターン」はジンさんがロッテの応援団長をつとめていた2011年、応援歌として採用されたチャンステーマだ。軽快なテンポとトランペットの高音から生み出される疾走感が持ち味。ジャンプしたり、手拍子をしたり、様々なアクションが加わることで、見ているだけで一緒に参加したくなるような魅力がある。

 「モンキーターン」は競艇がテーマの漫画のタイトルで、原曲はこの漫画を使ったパチスロの当たりが出た時のBGMだ。パチスロ好きの友人から「この曲、かっこよくない?」と持ちかけられ応援に取り入れたという。

 「さすが、当たりが出た時に流れる曲ということで、これから点が入ってフィーバーするのでは、というイケイケ感がチャンステーマとしてはぴったりだと思いました」と振り返るジンさん。ただ、最初は数あるチャンステーマの中の一つ程度の認識で、ここまで広く演奏されるようになるとは思っていなかったという。

 全国に広がるきっかけとなったのは、“美爆音”で知られる習志野高校のブラスバンド。野球部にロッテファンの選手がいたことから、2016年に習志野の応援に取り入れられ、全国の野球応援に急速に広まっていったという。

 「元々がパチスロの曲ですからねぇ。今でも高校野球の応援にそぐわないのでは、と思ったりもします」

高校野球の応援歌が人生の「転機」に

 ジンさんは「応援歌づくり」のプロだ。2010年~15年にロッテ応援団長を務めている。2010年にはリーグ3位からクライマックスシリーズ(CS)を勝ち上がり日本一に輝いた「日本一の下克上」を、応援歌で後押しした。

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3256438 0 夏の甲子園 2022/08/15 10:29:00 2022/08/15 11:53:44 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/08/20220815-OYT1I50025-T.jpg?type=thumbnail

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