内容説明
教育の質保証のための取り組みは、従来トップダウン式に進められ、学生の立場はないがしろにされてきた。他方、ボローニャ・プロセスの一環として定められた「欧州高等教育圏における質保証の基準とガイドライン(ESG)」では、ステークホルダーとしての学生参加を要件とする質保証のあり方が先進的に模索されている。ESGに関する批判的考察を通して、学生を大学の組織学習に不可欠の学習当事者と捉える理論モデルを構築し、実践のための具体的なガイドマップを提示した先駆的研究!
目次
1 問題と目的
2 高等教育における質保証概念と質の定義
3 ESGにおける学生参加による質保証
4 「学生参加による質保証」理論モデルの構築
5 ガイドマップの開発と事例検討
6 結び
著者等紹介
山田勉[ヤマダツトム]
名古屋市立大学高等教育院教授。京都大学博士(教育学)。1964年生。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。専攻:教育科学。立命館大学教学部課長・事務長、大学基準協会専門職員・副主幹(出向)、学校法人立命館総合企画部課長などを経て2020年5月より現職。専門は、大学教育学、質保証・大学評価論。高等教育研究における能力論・学習論・評価論に関する知見を基礎に、大学と評価機関の双方の立場から、高等教育の質保証を実現するための研究と教育改善に取り組んでいる。薬学教育評価機構アドバイザー兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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