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〈令和2年新春対談〉農水省・末松広行事務次官×マイナビ農業・池本博則【前編】今年の農政はどうなる?

吉田 忠則

ライター:

〈令和2年新春対談〉農水省・末松広行事務次官×マイナビ農業・池本博則【前編】今年の農政はどうなる?

農業はさまざまな政策の応援によって支えられています。では2020年の農政は何が焦点になるのでしょうか。農政の旗振り役である農林水産事務次官、末松広行(すえまつ・ひろゆき)さんとマイナビ農業活性事業部事業部長の池本博則(いけもと・ひろのり)が対談しました。

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末松広行さんプロフィール

農林水産事務次官
東京大学法学部を卒業し、1983年に農林水産省に入省。大臣官房で食料安全保障課長や政策課長を歴任し、2015年に農村振興局長に就任。2016年には省庁間の交流人事で経済産業省産業技術環境局長に就いた。2018年7月から現職。

池本博則プロフィール

株式会社マイナビ 執行役員 農業活性事業部 事業部長
2003年に株式会社マイナビ入社。就職情報事業本部で国内外大手企業の採用活動の支援を担当。2016年12月執行役員就任。2017年8月より農業情報総合サイト「マイナビ農業」をスタートさせ本格的に農業事業を開始。日々、農業、地域の活性化に向けた取り組みを実現するため、土いじりから講演活動まで日本全国を奔走中!

生産基盤の立て直しに予算を投じる

池本:早速ですが、令和2年度の農政はどうなるのでしょうか。ポイントをお聞かせください。

末松:今、日本の農林水産業は大きな転換点にあります。日本の人口減少に加え、若者が他産業に就職し、就農人口もなかなか増えません。中山間地域など効率的に農業をやるのが難しい地域もあります。
一方で、スマート農業など新しい技術を取り入れ、人手不足や技術継承のサポートをする動きが加速しています。
令和2年度は新しい技術などを使って生産基盤をしっかりと立て直すことに重点を置き、予算を投じようと思っています。

輸出の推進も大きな柱です。日本の農林水産物は世界でとても評判がいい。日本の食は安全で安心、しかも高品質という評価を得ています。
大切だと思うのは、農林水産業が地域で行われ、地域社会や自然環境の持続可能性に関係しているという点です。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」は国際社会が実現すべきゴールを定めていますが、ではその実現のために農林水産業はどう貢献すればいいのでしょうか。
そのことをきちんと整理し、環境にも人にもやさしい農林水産業にしていくことが、2020年の大きなテーマになります。

GAP活用で前向きなビジネスを

池本:2020年は東京五輪・パラリンピックが開催される年です。大会の選手村などで提供する農産物は、食の安全・安心の基準である「GAP(農業生産工程管理)」の認証を取得することが条件になりました。認証の取得をどのように推進していきますか。

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