50周年イヤーに突入、ポップスシンガー郷ひろみの楽曲を紐解く [第1回 1970~1990年代編]

50周年イヤーに突入、
ポップスシンガー郷ひろみの楽曲を紐解く
[第1回 1970~1990年代編]

1955年10月18日、福岡県に生まれた郷ひろみ。小学生の学芸会で主役に抜擢されましたが、当時の郷はセリフも言えないほどシャイな性格でした。15歳で家族と上京し、知り合いが内緒で応募したオーディションにしぶしぶ参加。落選したものの、帰り道にジャニー喜多川氏から声をかけられ、NHK大河ドラマ「新・平家物語」への出演が決定しました。この芸能界デビューから7カ月経った1972年8月には「男の子女の子」で歌手デビュー。するとそこから番組出演などが相次ぎ、1970年代を代表する男性アイドルの1人として、瞬く間に不動の人気を獲得しました。

常に芸能界の第一線を走り続けてきた郷が今年8月、ついにデビュー50周年イヤーに突入。これまでの足跡をたどるほぼ全曲のストリーミング配信がスタートしました。auスマートパスプレミアムでは郷の楽曲を掘り下げる特集を2回にわたって展開。第1回では1970~90年代にリリースされた楽曲の中から定番中の定番と言える7曲を紹介し、郷の華々しい活躍を振り返ります。

文 / 森朋之

「男の子女の子」

(1972年8月発売のシングル曲 / 作詞:岩谷時子 作・編曲:筒美京平)

男の子女の子

フォーリーブスのバックダンサー、NHK大河ドラマ「新・平家物語」の出演などで人気を得たあと、16歳のときに満を持してリリースされた1stシングル。作曲は当時30代前半だった筒美京平。歌謡曲の叙情性と洋楽ポップスの華やかさを融合させたサウンド、やや鼻にかかった独特な声質を生かした中性的なメロディライン、「君たち女の子 / 僕たち男の子 / おいで遊ぼう」というインパクトのある歌詞、そして、少女マンガから飛び出したような麗しいビジュアルによって、当時の音楽シーンにさわやかな衝撃を与えました。テレビ番組の公開録画やコンサートでは、ファンによる“ゴーゴー”という声援が入ることでも有名です。

「花とみつばち」

(1974年3月発売のシングル曲 / 作詞:岩谷時子 作・編曲:筒美京平)

花とみつばち

デビュー直後から「裸のビーナス」「モナリザの秘密」などのヒット曲を次々と放ち、美形のアイドル歌手として瞬く間にスターの座を掴んだ郷のイメージを大きく押し広げたのが、8thシングル「花とみつばち」。The Kinksの名曲を想起させるイントロ、ディストーションギターを軸にしたロックンロールサウンド、ドゥーワップ的なコーラスなどを融合させた音楽性は、今聴いてもインパクト十分です。付き合い始めたばかりの恋人たちを“花とみつばち”に例え、「おぼえたての蜜の味 / 指をかたくからませ」といったフレーズに結びつける作詞家・岩谷時子による歌詞も印象的。官能性と清涼感をナチュラルに共存させたボーカルは、まさに天賦の才と言えます。

「林檎殺人事件」

(1978年6月発売のシングル曲 / 作詞:阿久悠 作・編曲:穂口雄右)

林檎殺人事件

「お化けのロック」(1977年9月発売のシングル曲 / ドラマ「ムー」挿入歌)に続く、郷と樹木希林によるデュエットソング「林檎殺人事件」は、伝説的ドラマ「ムー一族」の劇中歌として制作されました。“男と女の愛のもつれ”をテーマにしたユーモアあふれる歌詞、古きよきアメリカンスタンダードのエッセンスを誰もが楽しめる歌謡曲に導いたメロディ、そして、コメディタッチの楽曲をスタイリッシュに表現する郷と樹木のパフォーマンス。「ムー一族」の演出を手がけた久世光彦の手腕を含め、1970年後半を代表するクリエイターが結集した楽曲と言えるでしょう。この楽曲によって郷は、コメディにも対応できるエンタテイナーとしての資質を開花させました。

「お嫁サンバ」

(1981年5月発売のシングル曲 / 作詞:三浦徳子 作曲:小杉保夫 編曲:船山基紀)

お嫁サンバ

「セクシー・ユー(モンロー・ウォーク)」「How many いい顔」といったシックな色合いの楽曲によって大人の歌手としての認知を広げつつあった1980年代初頭、郷は大胆なイメージチェンジを図ります。そのきっかけとなったのが、25歳のときにリリースした「お嫁サンバ」。南米経由のラテンのリズムを前面に押し出したアレンジ、濃密なグルーヴを感じさせる旋律を軸にしたこの曲によって、セクシーな肉体性をたたえたシンガーとしての側面を鮮烈にアピールしました。「1,2、3ンバ 2、2,3ンバ」と言葉遊びを含んだ歌詞も極めてユニーク。踊って歌えるラテン系のナンバーは、現在に至るまで、郷の音楽スタイルを代表するものとなっています。

「2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン~」

(1984年2月発売のシングル曲 / 作詞:売野雅勇 作・編曲:井上大輔)

2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン~

「お嫁サンバ」と並び、80年代の郷を象徴するナンバーと言えば、やはり「2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン~」でしょう。作家陣には、当時のヒットメイカーだった売野雅勇、井上大輔を採用。打ち込みのビート、きらびやかなシンセなど当時のトレンドを的確に取り入れ、ド派手なポップチューンを体現しています。やはり80年代のトレンドだった“日本再発見”ブームとリンクした歌詞、篠山紀信の撮影によるジャケットも話題を集め、郷の新たな代表曲となりました。エンディングの「ジャパン」というシャウトは、今や彼の代名詞と言えます。

「言えないよ」

(1994年5月発売のシングル曲 / 作詞:康珍化 作曲:都志見隆 編曲:山本健司)

言えないよ

「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」「逢いたくてしかたない」と並ぶバラード3部作の1つ。憂いと切なさをたっぷり感じさせるメロディ、楽曲が進むにつれてエモーショナルに盛り上がるサウンドメイク、“好き”という気持ちを伝えられないもどかしさがつづられた歌詞による、王道のラブバラードです。楽曲の軸を担っているのはもちろん、郷のボーカル。1つひとつの言葉に強い感情を込め、男性の哀切な情感を描き出す歌は、まさに絶品です。40代に差しかかる時期に発表したバラード3部作によって、郷は豊かな表現力を持ったシンガーとして、さらに評価を高めました。

「GOLDFINGER‘99」

(1999年7月発売のシングル曲 / 作詞作曲:デズモンド・チャイルド、ドラコ・ロサ 日本語詞:康珍化 編曲:鳥山雄司)

GOLDFINGER‘99

「A CHI CHI A CHI 燃えてるんだろうか」という熱烈なサビのフレーズでおなじみの「GOLDFINGER’99」。世界的ラテンブームを生み出したリッキー・マーティンの「Livin' la Vida Loca」に日本語の歌詞を乗せたナンバーです。しなやかなさと濃密さを兼ね備えたリズム、情熱にあふれたメロディライン、大人の恋愛シーンを官能的に描いたリリックが1つになったこの曲は、ベテランの域に差しかかっていた郷の新たな魅力をしっかりと引き出し、キャリアを通じた代表曲となりました。90年代後半、ヒット曲に恵まれなかった時期もありましたが、「お嫁サンバ」と同様、ラテンのテイストを押し出したこの曲によって郷は完全復活を遂げました。

今回ピックアップした7曲以外にも「よろしく哀愁」「誘われてフラメンコ」「洪水の前」「禁猟区」「いつも心に太陽を」「哀愁のカサブランカ」など1970~90年代の名曲は数知れず。サブスク解禁を機にぜひ郷の音楽に浸ってみては。第2回では2000年以降の楽曲をご紹介します。

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