内容説明
グローバルな労働市場におけるSTEM人材の重要性が周知されるようになって久しい今日、その人材育成にとって高等教育は重大な責務を担っている。本書は、日本・中国・米国のSTEM分野卒業生に対して行った国際比較調査や海外訪問調査を通し、STEM人材に求められるグローバル・コンピテンスを明らかにする。人文・社会科学分野の卒業生に対して行った同様の調査もふまえてSTEM分野を相対化しつつ、コロナ禍前後の変化も捉え、新時代のグローバル・コンピテンスを具体化した力作。
目次
序章―本研究がめざしてきたもの
第1部 STEM&人文・社会卒業生調査(STEM/人文・社会科学分野の大卒・大学院卒者3か国調査の全体像について;STEM・人文社会卒業生調査の比較 理系と人文社会系には差はあるか 中国編;グローバル・コンピテンスの習得と大学教育、職業経験―米国STEM・人文・社会科学系卒業生調査から;STEM・人文社会卒業生調査の比較 理系と人文社会系には差はあるか 日本編)
第2部 理系的教養の再構築(IRデータにあらわれた日本のSTEM教育の問題点と改善の方法;文理融合教育の意味と課題:STEMとSTEAMを事例に;新たな文理融合への挑戦―博士課程教育リーディング大学院の事例;中国の高等教育における国際化の実態―2000年以降の動向を中心に;オーストラリアにおけるSTEMを巡る動向 ほか)
終章
著者等紹介
山田礼子[ヤマダレイコ]
同志社大学社会学部教授、高等教育・学生研究センター長、元社会学研究科学部長。元中央教育審議会大学分科会大学教育部会専門委員。前国立大学法人評価員。日本高等教育学会理事、大学教育学会会長、初年次教育学会元会長、日本学術会議連携委員。1978年同志社大学文学部社会学科卒業。1993年同大学よりPh.D.取得。プール学院大学助教授、同志社大学助教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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