第三の変異株は日本で発見

投稿日時 : 2021/01/15 18:00

「イギリスから、ブラジルから、変異は止まらない」
1月14日付Libération紙より。

日本では、感染症対策で、政府や自治体が後手に回っているとメディアで報じられているが、メディア自体も、目先の話題ばかりが大きく取り上げられ、日本国内の中長期の見通しも、世界の動きも大きく報じられない。

フランスで数日前から取り上げられている世界規模のCovidの変異株の話題もしかり。日本では英国発のものだけが大きくとりあげられている。が、フランスで話題にされるのは、現時点ですでに3種。英国発、南アフリカ発のもの、そして日本で見つかったブラジル発の変異株だ。これは「B.1.1.28」というもので、1月6日に日本で検出されたとある。この時期、日本では東京などへの緊急事態宣言の話題ばかりだった。

変異株については、フランスではすでに保健担当大臣を始め、専門家会議やさまざまな専門家が見解を示しており、昨年末から、ワクチン接種と並んで感染症関連の話題で大きく扱われているテーマだ。次の土曜日からフランス全土で始まる18時からの外出制限措置も、この変異株の脅威を考慮してだ。さらに、変異株については、「これはもう新しい別のウイルス」だとか、「ウイルスに潜むウイルス」だとか、数十種類はあるとか、さまざまな見解も紹介されており、これをふまえての感染予防策やワクチン接種が語られている。

リベラシオン紙の特集記事のリード文:
「コロナウイルスの三つの新しい形態(英国種、南ア種、そして日本で見つかった新種)には共通点があり、その感染力と抗体への抵抗力の強さで、発見された国々で恐れられている。それでも、ワクチンは多くの場合有効であるはずとされる」

また記事の写真は、フランス中部の市、Choletの中心にある屋外抗体検査スタンド。この都市では、イギリス種が複数見つかったため、このような臨時のスタンドがあるが、フランス全土の都市ではかなりどこでも街中に検査センターがある。

今朝のニュースでは、1か月前には6割がワクチンは打たないと答えていたフランス人も、逆に6割がワクチンを打つと言い始めているという。