内容説明
インターネットで検索すれば出てくる情報を無批判に受容したものは、その人の「知識」とは言えない。得た情報を吟味して、自己の価値判断に基づいた目的の探求をつなぐことで、「知識」としての体系化がはじめて進む。そうして再生成された「知識」が、社会構造そのものを変革しうる力となるのである。学問分野の枠組みを越え、「知識」を問い直そう―。
目次
1 はじめに―知識への不安とクラウド化(積み上げ型とネットワーク型の知識;単語化された情報と頻度の魔力 ほか)
2 「学校化」と「脱学校」(国際テストと世界文化;国民のための教育 ほか)
3 “学ぶ”という行為(西欧哲学における「認識」と「存在」;ウブントゥ(Ubuntu):アフリカ伝統社会の認識論 ほか)
4 知識は誰のものか(知的財産権と共有知;知識、権力とリーダーシップ)
おわりに―知識生成と活用の自由化
著者等紹介
山田肖子[ヤマダショウコ]
名古屋大学共創教育研究機構・大学院国際開発研究科教授。専門は教育社会学、国際開発学、アフリカ研究。開発途上国に対する国際教育協力のグローバルな議論や、文化の異なる社会での知識の意味について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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