内容説明
ユダヤ・キリスト教に対する皮肉やユーモアを織り交ぜ、ロバの象徴的イメージの両義性―「英知」と「愚鈍」―を描く本書は、雑然とした世界における正/負の垣根を超えた多様性への寛容という示唆に富む。後年、自身の作品リストからブルーノ自らその名を削除したという、ブルーノ著作群の中でもひと際型破りな一冊。
目次
聖クインティーノの後継の修道院長にしてカサマルチアーノの司教である、尊敬すべきドン・サパティーノ卿に宛てられた、ここに書かれているカバラについての献呈の書簡
ロバを賛美するソネット
勤勉で献身的で敬虔な読者への演説
雌ロバと子ロバの意味に関するたいそう敬虔なるソネット
第一対話
第二対話
第二対話第一部
第二対話第二部
第二対話第三部
第三対話
キュレーネーのロバ
著者等紹介
加藤守通[カトウモリミチ]
東北大学名誉教授。1954年生まれ。1986年西ドイツ(当時)ミュンヘン大学哲学部博士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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