東京大学大学院 渡辺英徳研究室 × 岩手日報社

東日本大震災の犠牲者の地震発生時から津波襲来までの避難行動をまとめたデジタルアーカイブ

犠牲者の行動記録

 岩手日報社と東京大学大学院の渡辺英徳研究室は、東日本大震災から5年を迎える3月、岩手県の震災犠牲者の地震発生時から津波襲来時までの避難行動をまとめたデジタルアーカイブ「忘れない~震災犠牲者の行動記録」を制作しました。

 ※上のタイトル画像をクリックするとマップサイトへ移動します。
                 (English)(Indonesian)  

 ※モバイルサイトはこちらから → http://wasurenai.mapping.jp/

  English Mobile →http://en.wasurenai.mapping.jp/
  Indonesian Mobile →http://id.wasurenai.mapping.jp/

使い方

 犠牲者の位置を地図上に表示し、震災発生時から津波襲来までの避難行動の動きを動画でご覧いただけます。画面上の青色は男性、赤色は女性。後ろに流れる軌跡は移動を表し、自動車などの乗り物での移動の場合は長くなります。

 ウェブサイトを開き、オープニング画面が終わると操作できます。画面左下で①再生/停止が可能。画面下の②時間軸スライダーは左が地震発生の2011年3月11日午後2時46分、右に行くほど津波発生時に近づく時間の経過を表します。

 左上の③視点切り替えで被災した場所を選べます。「岩手県」を選ぶと県内沿岸の全景を見ることができ、そこから好きな場所を選ぶことができます。

 右上に3つ並んだボタンの真ん中の④地図切り替えでは「被災直後」のほか「がれき撤去後」「1974-78年」など、航空写真・地図を切り替えられます。

 犠牲者1人1人を表す⑤点をクリックすると、画面右上に⑥犠牲者の行動記録情報が表示されます。⑦2D、3Dの切り替えも可能です。操作が重たい場合はお試しください。なお、スマートフォンからアクセスすると自動的に2Dモードになります。

 マウスの左ボタンを押したまま上下左右に動かすことで視点が移動します。地図の拡大・縮小は、パソコン(Windows)はマウスホイールを前後に回転、スマホでは指と指を広げることで視野を拡大・縮小できます。

 角度を変えるにはマウスの中央ホイールを押したまま上下に動かすか、「Ctrl」キーを押しながらマウスで操作します。

 犠牲者を表す⑧点をクリックした後、画面上にある⑨自動車ボタンを押すと、Google®ストリートビューが起動します。⑩画面下に被災地の様子が表示されます。1人1人の動きは地震発生時と津波襲来時を結んだもので、動いた方向と速度(10分間の移動軌跡)を示しています。途中で引き返したり、住所が特定できなかった人はその通りに表示できない場合があります。


 地域指定でリンクする機能

■指定方法 http://iwate.mapping.jp/index.html?location=地域番号 で,着地する場所を変更できます。

例)釜石にリンクしたい場合 http://iwate.mapping.jp/index.html?location=4

<地域番号は以下になります>

本紙記事(PDF)


沿岸全域(3/5)
  英訳はこちら
陸前高田市(3/5) 釜石市、大船渡市(3/6)
山田町、大槌町(3/7) 宮古市(3/8) 沿岸北部(3/9)

紹介動画

陸前高田市中心部

 陸前高田市民体育館などの指定避難所に多く避難した様子がうかがえます。自宅等のある津波浸水域に移動して亡くなられた方がいることも分かります。

釜石市鵜住居町

 鵜住居地区防災センターに四方から人が集まってくる様子が分かります。津波避難場所ではありませんでしたが、避難訓練に使われたこともありました。多くの人が集まり、200人ともいわれる人が亡くなりました。

大槌町

 大槌湾に注ぐ大槌川(右側)と小鎚川からの堆積物で形成された中心部に甚大な被害が出ました。早く動く人は自動車での移動が考えられます。動かない人は自宅にとどまったとみられます。

宮古市田老

 宮古市中心部と田老地区の様子です。田老地区には巨大防潮堤があり、防潮堤の内側に住む多くの人が動かなかった様子が分かります。


 震災犠牲者の位置を地図上に点として表示しており、地震発生時から津波襲来までの避難行動を点の動きとしてその軌跡とともに動画でご覧いただけます。画面上の水色の点・軌跡は男性、赤い点・軌跡は女性を示しています。長い軌跡は自動車等の乗り物での移動、動きのない点は、避難せずに亡くなられた方を示しています。