バイデン政権、北朝鮮に接触試みるも「反応得られず」
【ワシントン=共同】北朝鮮の核開発問題などを巡り、米政府高官は13日、ロイター通信に対し、バイデン政権が2月中旬から水面下で北朝鮮と接触を試みているが、何の反応も得られていないと明らかにした。1月のバイデン政権発足後、同政権の北朝鮮に対する直接的な働き掛けが明らかになるのは初めてとみられる。
バイデン政権は、新たな対北朝鮮政策も視野に、トランプ前政権による政策の包括的な検証を行っている。北朝鮮問題は、今月16日の外務・防衛担当閣僚による日米の安全保障協議委員会(2プラス2)や18日の米中外交トップ会談でも主要議題の一つとなる見込み。
米高官は、トランプ政権下も含め、米側が何度か働き掛けを行ってきたにもかかわらず、北朝鮮との実質的な協議は1年以上にわたり行われていないとの認識を示した。
同高官は、バイデン政権がニューヨークの北朝鮮国連代表部を含めた複数の対話チャンネルを通し、2月中旬から接触の取り組みを始めたと述べた。
北朝鮮側から反応を得られていないことが、政権の政策の検証作業にどのように影響するかについては明言を避けた。
歴代米政権は、核開発問題などで北朝鮮に翻弄されてきた経緯があり、政策の策定は難しい問題。バイデン大統領が副大統領を務めたオバマ政権は、制裁などで圧力をかけながら態度変更を待つ「戦略的忍耐」を採用したが、この間、北朝鮮の核能力が向上。トランプ前大統領は史上初の米朝首脳会談などを通して打開を狙ったが、奏功しなかった。
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