毎日やらなきゃいけないことは増えていくのに、ツイッターでつぶやいてみたり、ぼんやりウェブサーフィンしたり...。このように、ついグズグズしてしまうのはなぜなのでしょうか?

Timothy A. Pychyl博士は、心理学系ブログメディア「Psychology Today」で、1970年代後半から1980年代前半に行われたBenjamin Libet氏の研究結果を引用し、この謎について解説しています。

 「ヒトが選択するとき、何が起こっているか?」を解明しようと取り組んでいたLibet氏は、驚くべきことを発見しました。

ヒトは何をするか選択するとき、まずそれについて考え、選択し、必要な行動を起こすというプロセスを経るものと思いがちですが、実際は、ヒトがその選択を認識する前に、脳が行動実行の指示を出してしまっているとか。つまり、このように脳が「先走って」指示を出した行動が不本意なものならば、これをくつがえす行動を起こすことが必要というわけです。

では、グズグズする原因を、このメカニズムに当てはめて考えてみましょう。

ヒトは、やらねばならないことをやるよりも、何もしないでいることを選んでいるがゆえに、グズグズしているのではありません。ヒトが選択しているのは「グズグズする」ことではなく、「グズグズという不本意な行動をくつがえさない」ことなのです。

このように、グズグズ癖を自分の意思によるものでなく、不本意ながら脳がやらかしがちな悪いクセと捉えれば、これをくつがして断ち切ることができます。たとえば、日常生活での悪影響に気付くことや、別の視点に立つことが、悪習慣を断ち切ることにつながるとか。このほか、悪習慣からの脱却術まとめとして、ライフハッカーアーカイブ記事「やめたいのにやめられない、ちょっとした悪い癖をやめるための2つのコツ」や「悪習慣を断ち切るための29のコツ」も参考に、グズグズする「悪癖」から少しづつ離れていきましょう。

Free Won't: It may be all that we have (or need) | Psychology Today

Adam Dachis(原文/訳:松岡由希子)