内容説明
少子高齢化や過疎化が問題視されて久しい今日、わが国の地方自治では自治体内分権を志向する様々な制度が設計・運用されてきた。そしてそれは、人口規模や環境といった地域ごとの文脈の中で、独自の仕組みが試行錯誤されてもいる。本書は、国内・外の各地域で行われている自治体内分権の具体事例の検証を通し、そこでいかなる成果・課題が生じているのかを明らかにする。自治会・町内会員、NPO、地域住民といった多様なステークホルダーの主体的参加を礎とした協議会型住民自治組織が分権化に果たす一般機能を明示した労作!
目次
序章 自治体内分権を拓く
第1章 関係概念と分析視点
第2章 革新自治体の隆盛と自治体内分権
第3章 平成の大合併への対応と自治体内分権
第4章 合併後の制度導入と自治体内分権
第5章 コミュニティガバナンスへの期待と自治体内分権
第6章 海外の自治体内分権―イタリア・トリノ市を例に
終章 自治体内分権の展望
著者等紹介
三浦哲司[ミウラサトシ]
1983年生まれ。北海道夕張市出身。同志社大学法学部政治学科卒業後、同大学院総合政策科学研究科博士前期課程修了、同後期課程修了(博士:政策科学)。大阪公共サービス政策センター研究員、龍谷大学地域公共人材政策開発リサーチセンター(LORC)博士研究員、同志社大学高等研究教育機構助手を経て、2014年より名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授。専門は地方自治論、行政学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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