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バスや鉄道などを運行する「ウィラー」(本社・大阪市)などは30日、定額料金で乗り放題になる乗り合いタクシー「mobi」の運行を京都府京丹後市で始めた。人工知能(AI)で最適のルートを割り出し、10分程度で配車。マイカーに代わる移動手段として利用を呼び掛けている。(松田聡)
市内では通勤、通学、通院などで1世帯で2、3台の車を持つケースが多い。免許を返納した高齢者らの利便性の向上を図り、車所有の経済的負担をなくす狙いで、ウィラーがAIでの配車や予約管理を担い、地元の峰山自動車が運行する。
月額5000円の定額料金による会員制がメイン。エリアは大宮町の一部を含む峰山町中心部で、午前8時~午後9時にスマートフォンのアプリや電話で配車を予約し、何度も乗り降りできる。会員の同居家族は6人まで1人月額500円で利用できる。1回乗車は中学生以上300円、子ども150円。
この日は峰山町の商業施設「マイン」で出発式があり、中山泰市長は「未来を先取りするサービスだ。市民に愛され、親しまれてほしい」とあいさつ。ウィラーの村瀬茂高社長(57)は「10年後も安心して暮らせるまちに向け、マイカー以上のサービスを創造したい」と意気込みを語った。今後は会員を増やし、京都丹後鉄道沿線などに運行エリアの拡大を目指す。
乗車した市政策企画課の増田あづさ主任(33)は「出張で駅の駐車場に車を置いておくのが気になっていた。昼休みにランチで店まで行くのにも使える」と話していた。