NPSとは、商品/サービスそのものやブランド、企業などに対する顧客のロイヤルティー(忠誠度)の指標の一つ。“究極の質問(Ultimate Question)”とも言われる「あなたはそれを友人や同僚に薦めたいと思うか?」という問いに対する答えを、0~10の11段階で調査。10~9をプロモーター(推奨者)、8~7をニュートラル(中立)、6以下をデトラクター(非難者)に分類する。プロモーターが占める%比率からデトラクターが占める%比率を差し引いた%数値をNPS指標とする。

 NPSの“N=net”は正味の意味であり、ネットワークやインターネットとは無関係。単純な一つの質問で顧客のロイヤルティーを測定する方法として、米コンサルティング会社ベイン&カンパニー(Bain & Company)のフレデリック・ライクヘルド氏などが考案した。米GEは2005年の年次報告書で、自然な成長を達成するための戦略の中で、顧客のロイヤルティーの変化指標としてNPSを採用することを明らかにした。

 NPSの数値は、推奨者が非難者より多ければプラスになり、非難者のほうが多ければマイナスになる。例えばプロモーターが20%、デトラクターが35%の場合、NPSは-15%である。調査・集計の手間が軽いことから、米国ではクチコミを用いたバズ・マーケティング・キャンペーンの効果測定指標として採用する動きが出てきている。