周りの人々につい期待してしまう「阿吽(あうん)の呼吸」。チームメイトが互いに、言葉にせずとも、自分の望むことを察し合え、協力できれば、確かにラクです。しかし、3名以上のグループでは、このような「直感的なコミュニケーションは成立しづらい」という研究結果が明らかになりました。

英レスター大学のAndrew Coleman教授らは、様々なサイズのグループを対象に、以下の実験を行いました。

 被験者に、2つのボタンのうちの1つを押すように指示し、どちらを選ぶかによって、ご褒美がもらえたり、ご褒美が減ったりするルールの実験です。何度か繰り返していくうちに、2名のグループは自分たちに有利な戦い方を作り出し、高い成果を出した一方、3名以上のグループでは、このような結果には至らなかったとか。

この実験結果について、Coleman教授は「夫婦やペアで仕事しているパートナーたちは、直感的な協力に頼ることもできるが、3名以上のグループには、より明快なコミュニケーションとプランニングが必要」と考察。2名のグループならば、コミュニケーションや意識的な協力の意志がなくても、直感的に協力し合えるが、3名以上の場合は、コミュニケーションをしっかりとり、互いの意識を合わせることが重要、ということのようです。

仕事でもプライベートでも、3名以上のチームで何かを成し遂げようとするときは、「そこまで言わせないでよ」、「なんとなくわかるでしょ?」と言いたい気持ちをグっとこらえて、積極的なコミュニケーションを心がけるほうがよさそうですね。

Research shows that two people can learn to cooperate intuitively, but larger groups need to communicate [University of Leicester via HN]

Adam Pash(原文/訳:松岡由希子)