地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

丹霞山

2009-05-28 | おでかけ
中国・韶関市で行われているFirst International Symposium on Danxia Landformに参加しています."Danxia Landform"(中国語で「丹霞地貌」)は,砂岩が開析されてできた大規模なトア状の地形で,韶関市の北方にある丹霞山(Danxia-shan)に由来しています.中国では有名な言葉で,国内で700ヶ所以上が認定されていますが,国際的にはあまり知られていません.

丹霞山は,ユネスコのジオパークに登録されています.また,他の4つの地域と合わせて,"Danxia Landform of China"の名前で世界遺産の暫定リストにも載っています.この秋に査察があり,正式な世界遺産になるのかが決まるそうです.もし,Landformという名称の対象が世界遺産になれば,世界の地形学にとっても意味があります.そのためか,今回の学会にはニュージーランドのCrozier, Williams,シンガポールのHiggitt,イタリアのSoldati,ポーランドのMigon といった国際的に有名な地形学者が来ています.

今回,僕は急に参加することになりましたが,Danxia Landformのような地形を研究したことがないので,発表では日本における世界遺産やジオパークに関連した動きを紹介しました.折しも先週の地球惑星科学連合の大会では,ジオパークがとても注目されていました.ジオパーク等について,僕が発表する立場にあるとは思いませんが,OBの青木君,グロスマン氏,およびhaya君の協力も得て,地形レッドデータブックといった日本独自の動きも含む紹介ができたことは,良かったと思います.

丹霞山を訪問する一日巡検もあり,岩に沿った道を歩きながら風景を満喫しました.ただ,途中から雨が降ってきて岩の表面が滑りやすくなり,何度か足をとられたのは冷や汗でした.

Walking down the rocky road.
Wondering where my life is leading.
(Ready for Love / Bad Company)

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