ファミコン、スーパーファミコンを経て、初めて大容量のCD-ROM3枚組となりプレイステーションに場を移したことで、【FF7】はRPG表現の新境地を切り拓くことに成功する。それまでのゲームの概念を超えた本格的なCGムービーを盛り込み、当時のゲームファンの度肝を抜いた。
「キャラクター設定、世界観、ストーリー、音楽にいたるまで、どれをとってもやはり最高傑作ではないかと思う。数多くのコンピレーション作品などのために執着しすぎだといわれることもあるが、それだけ取りざたされるだけの価値はある」(神奈川/10代/女性)
「キャラクター1人ひとりの個性がしっかりとしていて、誰を使うかとても悩んだこと、また途中で主要キャラが死ぬという衝撃的な展開を織り込むなど、ストーリー性もとても高かったのでRPGトータルで見ても上位に来るソフトです」(広島/30代/男性)
発売から10年を経ても“外伝”や“続編”が登場するなど人気は衰え知らずで、今回ORICON STYLEが実施した『好きなFF作品』でも男女共に1位。世代別に見ても10代、20代で1位を獲得したほか、30代で2位、40代で3位という結果となった。ちなみに40代では初代【FF1】が1位だったが、単なるノスタルジックだけでなく「ドラクエとは違った世界観、システムが斬新で衝撃的だった」(大阪/40代/男性)と、【FF7】からさらに10年以上も前から、唯一無二の世界観を構築していたといえる。
数あるゲームジャンルの中でも、テクニックがないと先に進めないアクション系作品に比べ、時間をかけてキャラクターを育てれば、大体はクリアへとたどり着くように作られているRPGだが、“敵が自分のレベルに合わせて強くなる”という要素を盛り込んだ【FF8】には多くの人が苦戦を強いられたようだ。
「キャラを強くしたり、召喚獣をすべて集めてキャラと連携させて強くさせたり、魔法をドローしてセットしたりしなければいけないなど、装備の面でものすごく苦労したのを覚えています。また、自分のキャラが強くなるに比例して、フィールドに現れるモンスターも強くなるので、倒すのに結構苦労しました」(東京/20代/女性)というコメントが大多数の意見を代弁している。男性1位の【FF3】の「ラストダンジョンが長かった…」(千葉/30代)という意見にうなづく人も多いのではないだろうか。
一方、人気とは相対的に【FF7】も難易度が高かったとするユーザーも多く、男女別で共に2位となっている。「一気にビジュアル面での向上が見られ、縦横だけでなく奥行きも考えて移動しなければならないなど、考える要素が増えたため」(広島/30代/男性)という冷静な意見から、前述してきたような理由から「ストーリーが長く、クリアに時間がかかったから」(岐阜/20代/女性)という意見も多く見られた。
独創的なシステム、ビジュアルだけでなく“魅力的な登場人物”も魅力のひとつ。愛らしいセリフから感情移入のあまり本気で号泣したあの日々…。次のページでは『FF』のキャラクターについて迫ります。
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