知性をもって浮上せよ! | イージー・ゴーイング 山川健一

知性をもって浮上せよ!



イージー・ゴーイング 山川健一-我々はどこから来たのか


「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」(
ポール・ゴーギャン)



 衆院選は、予想はされていたわけだけど、民主党が308議席を獲得。驚愕の結果だよなぁ。自民党は、解党的な敗北。

 戦後の日本で、こんなことは一度もなかった。若い人は「へえ~」って感じかもしれないが、ぼくなんか口を開けたままノケぞっちゃいそうだよ。

 もの凄いことが起きたんだよ。

 人間の意識下では既に大きな変化が起きていると思うが、政治というもっとも現実的な世界でも、これほど大きな変化が起きたわけだ。

 いずれにしても、これから4年、未曾有の荒波に日本は洗われることになる。経済つまりお金の面でも、心の面でもね。

 こういう時には、知性を鍛えるしかない。知性ってものは筋肉と同じで、ちょっとサボると後退するからね。

 よく「ゴーギャンって名前しか知らないんだよね」とか「白州次郎、それ誰?」とか「太宰治も谷崎潤一郎も1冊も読んだことがない」なんて平気で言う人がいるが、そういうのはみんなダメだよ。
 知性や知識を鍛えていない自分を、まず深く恥じる必要があると思う。これからは特にね。

 ゴーギャンを知らなくても仕事はできる?
 たしかに、そうかもしれない。しかし、知性の支えなしにどんなビジネスの展望も拓けはしない。

 たとえば幻冬舎の成功は、見城徹氏の知性が実現したものだよ。

 恋愛や家庭生活にしたってそうだ。
 知性のカケラもない相手と恋愛すれば、2人で無知蒙昧という名前の沼に沈んでいくしかない。そうなるともう這い上がれない。誰も助けてあげられない。
 家庭全体に知性がなければ、そんな家庭は荒廃していくばかりだ。

 カウンセリングの先生や小学校の先生、ベンチャー企業の社員や派遣労働者やロックンロール・バンドのギタープレイヤー、もちろん作家も編集者もぜんぶ同じ。
 知性がないと生き残れない。
 セックスとドラッグに溺れているように見えるロッカーで生き残ったのは、ミック・ジャガーやキース・リチャースが最良の例だと思うが、優れて知性的な人達ばかりだった。

 ぼくがここで言ってる知性ってのは、東大に受かったとか慶応を卒業したとか、そういう偏差値なんかとはまったく関係ないものだからね。
 たった今自分に本当に必要なことを、本や絵や音楽や、友達の言葉の中から真摯に学ぶことによって得られるものが知性というものだ。
 
 知性とは、その人が自分の内面を表現する言葉だ。

 お金の面と心の問題と、そして老いの問題で、ぼくらの全員がジリジリと追いつめられていくことになる。そんな時、ぼくらはを救うのはぼくら自身でしかない。

 あなたのの知性だけが、あなたを助けてくれるんだよ。

 このブログのそれぞれの記事はデタラメに書いてるように見えるだろうが、そしてほとんど実際にその通りなのだが、じつは時々は用意周到に知性の素材を提供しているつもりなんだよ。もちろん、自分自身に言い聞かせる気持ちも込めて書いてる。


 知性をもって、
 澄んだ真っ青な空のような美しい場所に、
 いっしょに浮上しようね!